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まえがき
アコースティクピアノというのは非常に需要が高い楽器であり、フリーウェアのピアノ音源もあります。
そこでフリーピアノ音源を紹介しようと考えたのですが、そのタイプの音源は多くの場合音作りが出来ず、適当に演奏させたものをMP3で載せてしまうなどすれば紹介として成立してしまいます。
しかしそれではユーザーの視点からどう使っていくかを実践的に探るというこのレビューの趣旨にそぐわないものになってしまいます。
そこで、いくつかの有名どころのフリーピアノ音源の聞き比べ(優劣を決めるためではありません)とすることで、それぞれの特徴の掴みやすく実用を考える上で有意義なレビューを目指してみたいと思います。
実際に曲を演奏させたデータを置いての聞き比べと私の主観レビューになりますが、今回大事に見ていきたいのは
1.アコースティックピアノとしてのリアルさ
2.ひとつの音源としての魅力(柔軟性)

です。
リアルさは最も重要な点かもしれませんが、M1ピアノなどの例もあるように単純にその音源としての魅力があればそれも良しです。
それぞれを演奏させたサンプルソングの聴きどころは
1.高音域のピアノ-フォルテ
2.低音域のピアノ-フォルテ
3.アンサンブルの中での鳴り
という感じでしょうか。
単純にその音源の音が聴きたいならソロで鳴らすだけでもいいですが、実際に曲作りに使う場合のことを考えてアンサンブルの中でどう聞こえるかも試してみたいと思います。
私の気分ひとつでアンサンブルの曲がバンドサウンドとかオーケストラとかわかりやすいものじゃなくなってしまったのは反省しております(笑)
それではまえがき終了。



EVM Grand Piano    (Free.VSTi)

●サンプル

EVM社製の少々のエディットが可能なグランドピアノ音源。
しかし数少ないエディットパラメーターのうちふたつがエンベロープ関係というのはなんとも言えないところ。
音は硬質で、グランドピアノという言葉から連想されるほどの音像の豪華さはなくソロではちょっと苦しいかなという感じです。
純粋にリアリティを求めている人にとっては選択肢に入る音源ではないと思われます。
が、そのアタック感を利用してバッキングでリズミックな演奏をしてみたりするのは良い結果を生みそうです。
リアルピアノよりもオケ中で「立つ」音色ですから。
その用途で使うとなると多少感じられる音の軽さやエンベロープのエディットも重宝してきそうですね。
M1ピアノとまでは言わずともこういう鍵盤楽器だと思ってやれば。サンプル容量は12MBくらい。
リアルさ★★☆☆☆
柔軟性★★★☆☆
使い方次第だと思います。

4FRONT Piano Module    (Free.VSTi)

●サンプル

音色エディットは一切出来ない、シンプルなピアノ音源。
サンプル容量は7MBくらいです。
音は明るくて、そこそこ豪華さも感じられます。
しかし素でもコーラスエフェクトがかかったような音なのはちょっと難点ですね。
ついでに、打鍵ノイズまで入っているのはいいですが少し音量が大きすぎてうるさい場合があります。
そんなこんなでソロではまぁ、リアルなピアノだという印象はあまりないです。
かと思うと、オケ中に入ってみるとスッと馴染んでくれたりします。
これもひたすらにリアルなピアノというより、オケ中で元気に鳴ってくれるキャラクターが欲しい時なんかに使えそうな音源。
リアルさ★★☆☆☆
柔軟性★☆☆☆☆
使いやすいのは嬉しいのですが。

mda Piano    (Free.VSTi)

●サンプル

ピアノ音源としてはエディットパラメーターが充実しており、今回扱う4つの中で唯一様々なプリセットを持つ音源です。
たった1MBちょっとながら音としてはそこそこよくピアノのツボを押さえている印象があります。
ただやはり、容量の少なさに起因するもののような貧相さは否めないかもしれません。
音像にゴージャス感がないので使い方に工夫が求められる場面もありそうですが、本体は柔軟だしこれはこれで「ピアノ」として使えます。
ソロでもアンサンブルでも無難な感じ。
ステレオワイズまで設定出来るのはグッド。十倍の容量で新たに作ってみて欲しくなりますね。
リアルさ★★★☆☆
柔軟性★★★★☆
プリセット最後の「Bloken Piano」は必聴モノ。

Safwan Matni Prova    (Free.VSTi)

●サンプル

エディットパラメーター一切無し。インターフェースもまさにピアノ。そのまんまヴァーチャルのピアノが一台ホストに立ち上がるといった感じの音源です。
実はこれ私個人的に今回4つの中でイチオシの音源。
単純に、リアルだと思われます。波形容量は16MB。
中〜低域あたりは非常に充実した良い響きで、やや硬質な音も好感触。
欠点は、高音域が弱い(音量も小さい)こととエンベロープに若干不自然さがありエディットが出来ないことでしょうか。
後者は丁寧に打ち込んでホール系のリバーブとかかけるとわりと誤魔化せますが、それをすると使う場面を選ばざるを得ませんね。
オケ中で中域の和音演奏程度ならば、下手なハードウェアPCMシンセよりも良いと思います。
ちなみにこのProvaは低音域にいくほどPanが左に、高音域に行くほどPanが右に振れる使用になっており、音像を生ピアノのそれに近づけています。
しかしその広がり加減の設定は出来ないので、もしかするとネックになる場面もあるかもしれません。
ベロシティ反応は弱く弾いてもフォルテの鳴りのまま音量が下がる感じで、強弱の表現力はそれほどではありません。
リアルさ★★★★☆
柔軟性★☆☆☆☆
とりあえずはピアノとして使える優れた音源ではないかと。


サンプル曲の詳しい説明
どのサンプルでも、ピアノは基本的に音源のデフォルト設定で同じMIDIデータをプレイバック、同一のリバーブ処理。
リバーブ以外に外部エフェクトは使っていませんしマスターでコンプレッサー等も使っていません。
サンプル曲一応のタイトル『悲しみの後に』
使用ソフト:FREEAlpha、MinimogueVA、4FRONT EPiano、ドラム&SFXひとつはGrooveBox☆ShiroKuma様より超クールな音素材を拝借!ありがとうございました。



あとがき
今回はざっと有名どころのピアノ音源4つをレビューしてみました。
リアルさにあえて順位をつけるならば
1.Prova 2.mda Piano 3.4FRONT Piano 4.EVM GrandPiano
という感じになるでしょうか。
Provaはある意味とても「正統」なピアノ音源で、素直にリアルです。
mda Pianoはまとまった出音にエディットが充実で柔軟。
4FRONT Pianoは多少エフェクティブな明るい音が特徴的。
EVM Grandはアタック感の強い音でオケの中で立ちそう。
ってな具合ですね。
EVMは私の主観ではリアルさ最下位ではありますが、特徴ある音で色々使い道もありそうです。
合わせる曲とか、使い方によって聞こえ方も大きく変わってきますので
たくさんのピアノ音源があるのは歓迎すべきことでしょう。
フリ−でアコースティックピアノを表現するには、他にもサウンドフォント等の手があります。
実用は別にしても、様々な音色がフリーで試用出来るというのは有益です。
それではあとがき終了。

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