STS-24    (Free.VSTi)
H.G.FORTUNEのシェアウェアシンセSTS-24のフリー版。
パッと見なんかゴチャゴチャして難しそうな感じがしますね。機械機械しているというか。
波形豊富なオシレーターを4基装備していて、さらにローパス&ハイパスのフィルター、エフェクト処理までも本体で出来てしまう多機能シンセ。

出音の印象は一言、宇宙的なパッドです。
なんというかこう、今にもSF映画が始まりそうな感じ。
100以上あるプリセットを色々試してみましたが、実際どれも似たような趣向で作られていて、このシンセの方向性がはっきりとわかります。
この辺はまぁ、私はシンセとして大事なことだと思います。

プリセットから選ぶだけで、モーション系の浮遊感のあるカッコイイパッド音が得られます。
この系統の音にかけてはおそらくそこらのシンセと同じようなことが出来るものは稀なのではないでしょうか。
その分素直なリードやベースには使いにくい印象ですが、このシンセはこのシンセが得意なことをやればいい話ですね。
難しそうな印象の音作りは、まずパネル左がオシレーター関係のエディットをする場所になっているのでそこからいじり始めるとわかりやすそう。
波形を選び、各オシレーターのレベルを調節し、フィルター→エフェクト…とオシレーター以降は定番の流れでの音作り。
LFOは下部に集中していますね。
オシレーターなんかに赤字でなにやら書いてありますが、これは「オシレーター波形として自前のサウンドフォントやPCMサンプル読み込み、プロ版なら出来るよ!!」って内容です(笑)
フリー版ではその他同時発音数2などの制限があります。

●サンプルソング(STS-24FREEのみ、外部エフェクト不使用)

幅広い守備範囲、とは言いませんが得意とする近未来的サウンドにかけては抜群の力を発揮するこのSTS-24。
やはりしっかりとした個性を持っているシンセは魅力があるものです。
個人的にはアンビエント感を出したい曲でメインで使うのはもちろん、トランスでのブレイクなどにさりげなく使ってやるのもまた効果を発揮しそうだなと思いました。
負荷はそこそこ重く、VST Adapter経由のSONAR LEではホストの動きも多少鈍くなりました。

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